コネクタ活用法① ネジの締付けのコツ
コネクタを活用するコツをお届けするシリーズ、今回はネジ締めのコツについて解説します。
イルメコネクタはさまざまなパーツで構成されています。その組立てにはネジをたくさん使います。特に多くネジを使うインサートで、それぞれのネジの役割を見てみましょう。
(ネジ式結線コネクタ CNEM 24 T)
インサートにも色々な種類がありますが、電線をネジでつなぐタイプの
”ネジ式結線のインサート”の場合は、以下の3種類のネジがついています。
- ライン端子ネジ 電線(導体)をコネクタにつなぐ
- 保護アース端子ネジ アース線をつなぐ
- インサート固定ネジ インサートをエンクロージャに固定
見ての通り、ネジだらけです。それだけにネジ締めをしっかりと行うことが大切です。下記の三原則をしっかり守りましょう。
第1に、ネジは適正な力(締付けトルク)で締付けること。
第2に、締め付けるネジに合ったサイズのドライバーを使うこと。
第3に、ドライバーはネジを押しながら回すこと。
”締付けトルク”については説明が必要ですね。”トルク”とは”ねじりの強さ”の意味です。ネジの締付けが弱いと、固定が不十分で緩んでしまうし、逆に強いとネジを壊してしまうことがあります。
締付けの基準として、”締付けトルク(単位:Nm)”をつかって管理します。
実際には”トルクドライバー”という工具を使う必要があります。
この工具はダイヤルで設定したトルクを超えると空回りする仕組みになっています。
(トルクドライバーの例)
「ネジをなめる」という言葉がありますが、これはネジを強く締付け過ぎたり、サイズが合ってなくて、ネジを壊してしまうことを言います。
下の写真右側のねじがなめた状態です。ネジの頭の溝が潰れていますね。
また、”回し方”も重要です。
ドライバーをネジに対して真っ直ぐに押しつけながら回さないとカムアウト(ドライバー先端が浮いてくる現象)してネジの溝を潰してしまうことがあります。
だからネジを「締める」・「緩める」に関わらず、
ネジをしっかり押しながらドライバーを回すことが重要なんです。
最適な力の配分は3(回し)対7(押し)と言われています。
実際の作業で”回し”と”押し”のバランスを取るのは難しいと思います。
クラッチ付き電動ドライバーを使えば、自動で一定の締付けトルクで回してくれるので、ネジを垂直にしっかり押さえることにだけ集中すればOKなので、便利です。
(クラッチ付き電動ドライバーの例)
イルメのCN19総合カタログでは、20ページに各ネジの推奨締付けトルクとドライバーサイズが記載されているからそれを参考にしてください。
ダウンロード→ネジ締め付けトルク ドライバーサイズCN19-P20
※カタログでは少し分かり難いという場合は、
見やすくした一覧表を以下からダウンロードしてください。
ダウンロード→「各種インサートの推奨ネジ締め付けトルク及びドライバーサイズ」
[参考]
トルクとは WIKI
ドライバー(工具) WIKI
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