コネクタ周辺機器② コンジットグランドについて
コネクタの能力を最大限に発揮するためには周辺機器の知識も重要です。今回はコンジットグランドについてお話したいと思います。
「コンジットグランド」? 初めて聞かれた方もいらっしゃるのでは?
グランドはケーブルグランドのグランドと同じですよね。
「コンジット」はどんな意味でしょう?
コンジット(conduit)とは英語で「水路」とか「導管」を意味しますが、電気配線を保護する電線管のことです。「コンジットグランド」は電線管を固定するための部品です。
電線管もメーカーによって呼び名も様々で、コンジット、フレキシブルチューブ、コルゲートチューブ、単に「フレキ」と呼ばれることもあります。
「フレキ」という言葉はよく耳にされると思います。
フレキはフレキシブルからきているのですね。コンジットグランドもケーブルグランドの様に色々なネジ規格のものがあるのでしょうか?
ケーブルグランドと同様に、Pgネジ・Mネジ はもちろん、JIS規格のG(PF)ネジや アメリカのNPTネジなどのタイプもあります。
コンジットグランドの選定も難しそうですね。。。。
選定で気をつけなければならないこともチェックしておきましょう。
実は、選定の前にコネクタでコンジットを使う場合のとても大切な注意点があります。
”コンジットは電線を固定しない!”
コンジットグランドは、コンジットを固定する部品で、電線を固定しません。コンジットの中の電線もフリーです。コンジットを曲げたときの負荷がコネクタインサートにかかりますが、”コネクタインサートはケーブル荷重を支えるようにデザインされていない”ので、最悪の場合、破損するリスクがあります。
”コンジットを使うときは、エンクロージャ内部で別のパーツで固定する!”
もちろん、イルメではコンジットを使うことを想定して固定金具を用意しています。
では、コンジットグランドを選定する際の注意点です。
1.ネジ規格とサイズが相手側(エンクロージャ)ネジとマッチしていること
2.外径寸法が設置環境(スペース)に適しているか?
コンジットで保護できる電線の本数や太さは、内線規程で占有率※が定められています。たくさんのケーブルを収容するには、より太いコンジットが必要になりますが、コンジットグランドも大きくなり、設置環境(スペース)に適合しない場合があります。
参考に、イルメコネクタを使う場合の対応表を紹介します。
各種サーフェイスマウントハウジングのグランド外径許容寸法
3.下部のネジ長さは適正か?
コンジットグランドはケーブルグランドよりもネジが長いものが多いので、より注意が必要です。
※占積率=電線の被覆含む断面積の合計÷コンジットの内断面積x100
※内線規程(wiki)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。