コネクタ周辺機器⑦ コーディングピンについて

同じタイプのコネクタを複数使用する場合には、”誤嵌合防止”について考える必要があります。そのときに役立つのがコーディングピンです。

誤嵌合防止

角型コネクタは製造ラインの機器間配線に最適なパーツです。その理由としては、堅牢性・耐環境性・規格対応はもちろんですが、制御信号と動力信号を複合して接続することができる点が挙げられます。
最も汎用的につかわれる電気仕様では1極あたり、10A/250Vとなっていますので、制御(ON/OFF)とある程度のモーターなども接続できます。

生産ラインとコネクタ②でご紹介しましたが、この汎用性によりケーブルを標準化して効率的な制御盤間接続が実現できます。

一方で、同じコネクタを複数使った場合には、誤嵌合のリスクが発生します。
これを防ぐのがコーディングピンですが、下記のように様々なタイプがあり、用途に応じて選択してください。

インサート固定ネジタイプ

インサートの固定ネジの代わりに使います。したがって、小型のコネクタでは使用することができません。イルメでは下記の3種類を用意しています。

シングルコーディング
基本的に2つをセットで使います。オス・メス両方にこのコーディングピンがあると接続できません。最大で6通りに対応します。

ダブルコーディング
コーディングピンがオス・メス形状をしており、オスメスが揃っていないと接続できません。最大で16通りに対応します。
コネクタを挿抜するときに、コンタクト(電気接続するパーツ)よりも先に嵌合します。そのためコンタクトを保護する役割があります。
モジュラータイプなどで微小電流用のコンタクトを使用する場合などに便利です。

下記のように●(メス)○(オス)をそれぞれ2本つかって組み合わせます。

トリプルコーディング
実際にはダブル+シングルの組み合わせになります。上記のダブルコーディングピンに特殊なシングルコーディングを追加し、最大で72通りに対応します。
(コーディングパターンはコチラのカタログで)

さすがにこれほどの規模になると用途としては限られてきますが、このコーディングをつかって、40個ほどのコネクタをご使用になられているお客様もおられます。同じコネクタを選ばれた理由は”見た目”だそうです。制御盤の上に数十個のコネクタが整然と並んでいる姿は圧巻ですね。

小型コネクタ用

小型コネクタは形状の違いから前述のコーディングを使うことができません。
そのため、インサート内部にコーディング用のパーツを搭載することで誤嵌合を防止します。

上記のコーディングは六角形のピンをオス・メスそれぞれに挿入し、同一角度のものだけが接続できるようにしています。
この他にも2種類のパーツで組み合わせるものなど、それぞれのインサートに最適なコーディングが用意されています。

コネクタピンタイプ

これはちょっと発想の転換です。メスコンタクトの代わりに入れることで、反対側にオスコンタクトが挿入されていると接続ができない仕組みとなっています。
10Aタイプのメスコンタクトの代わりに使いますので、基本的に10Aタイプのインサートであれば使用可能です。
したがって、組み合わせは極数に応じて増えますが、このコーディングピンを使用するスロットは”使えなく”なり、極数が減るので注意が必要です。

まとめ

今回ご紹介しましたコーディングおよび部品の詳細についてはコチラのカタログをご確認ください。
うまく組み合わせれば、制御盤のインターフェースをスッキリ整理できますのでぜひご活用ください。

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