コネクタ選定⑤エンクロージャ選定(1)

今回からエンクロージャの選定について説明します。

エンクロージャの選定手順

コネクタについて学ぼう②で解説した通り、エンクロージャは電気接続を行うインサートを保護するパーツです。
エンクロージャはメカと電気の中間的な役割になりますので、少し意識を切り替えて見ていきましょう。

STEP 1 環境仕様からの選定

産業用コネクタが設置される環境は様々です。火花の散る環境もあれば、高温だったり、塩水で腐食したり、油がかかる環境だったり。

イルメコネクタは、様々な環境に最適なラインナップを揃えています。

なんだか沢山ありすぎて選ぶのが大変そうです。
ご心配をされた方は安心してください。一般的な工場などの環境では一番左の標準タイプで対応が可能です。また、特殊な環境の場合は弊社営業担当が最適な商品をご提案しますので、お問い合わせください。

どのタイプかを選んだら、選定したインサート(選定方法はこちら)に適したサイズを選びます。下記のようにCN19総合カタログには、選定したインサートに適合するエンクロージャのページが記載されていますので、それを参照して次に進みます。

STEP 2 接続タイプからの選定

次に接続タイプからの選定になります。前述した通り、エンクロージャはメカと電気の中間というお話をしましたが、設置環境やケーブルの引き出し方法などによって選択が変わります。下記の表を見てください。

基本的に角型コネクタのエンクロージャは下記の4種類から成り立ちます。

① バルクヘッドハウジング(レバー付き)
制御盤などの盤面に埋め込むためのパーツ。パネルの内側は保護されていません。
② サーフェイスマウントハウジング(レバー付き)
機械や制御盤の外部で接続するときに、環境から保護しつつ固定機能を持ちます。
③ フード(ペグ付き、サイドエントリー・トップエントリー)
外部の機器から配線されたケーブルを相手側(ハウジングか中継フード)に接続します。ケーブルの取り回しでサイドエントリーかトップエントリーを選択します。
④ 中継フード(レバー付き)
ケーブルとケーブルを接続する場合に、フードの反対側として接続するものです。

各パーツの説明で”レバー付き”と”ペグ付き”という表現がありますが、角型コネクタの接続・固定は基本的にレバーをペグに引っ掛ける形になります。また、レバーが2つの場合はペグが4つ(2対)、レバーが1つの場合はペグが2つ(1対)になりますので、そのあたりのマッチングも合わせる必要があります。

下記のようにこちらもカタログに表記がしっかりされていますので、気をつけましょう。

STEP 3 ケーブルグランドまたはコンジットの選定

すでにケーブルグランドコンジットグランドについては説明しましたが、配線したケーブルとコネクタを固定し、ケーブルの保護を行うためには、どちらかを接続する必要があります。

以前説明したとおり、ケーブルグランドおよびコンジットグランドはそれぞれに固定ネジがあり、それぞれが使用するエンクロージャ(フードまたはハウジング)に適している必要があります。

エントリーのPgやMについては、こちらで説明しています。

これで、エンクロージャ選定がだいたいできるようになりましたが、次回からは特殊なエンクロージャの特徴や選定方法について解説します。

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