プリント基板とコネクタ

コネクタを学ぼう⑩ 外部ケーブルとPCBを直結するアダプタ

小型の制御システムではPCB(プリント基板)が多く使われていますが、今回は角型コネクタとPCBを直結するアダプタについて紹介します。

小型化が進むロボットコントローラ

上記は川崎重工(KHI)ロボットのコントローラサイズを比較しました。2002年発売のDシリーズ(ニュースリリース)と2016年発売のFシリーズ(ニュースリリース)では体積比1/32、前面面積でも1/18と小型化しています。現在のロボットコントローラは高性能デスクトップPCと同じぐらいのサイズになっています。

KHIロボット ショールーム (出展 XYZ)

上記の写真は、KHIロボット ショールームの車両ボディー組立ラインデモです。生産効率と多品種対応のために多数のロボットが密接して配置されています。もちろん大量のコントローラが必要ですが、大幅に小さくなったコントローラによって設置場所は大きく削減されました。

小型化にはPCBが必須。でも配線は?

制御システムの小型化にはPCBによる省配線と高密度実装が必要になります。しかし製造現場の環境に対応した配線を実現するために角型コネクタを使用すると、ボックス内部での中継配線の両端にコネクタが2つ必要になってしまいます。

CIFプリント基板アダプタ

この中間配線を減らし、さらなる小型化を実現するのがCIFプリント基板アダプタで、様々なメリットがあります。

 ・中間配線部材コストダウン
 ・配線工数の削減
 ・さらなる小型化の実現

以下のようにシンプルな接続を実現します。

CIFアダプタの仕組み

CIFプリント基板アダプタは、以下の2つの部品で構成されています。
・PCBに実装するアダプタ
・アダプタと接続するための特殊コンタクト

①CIFアダプタの準備
CIFアダプタは使用するインサートの極数に合わせて組み立てます。
(画像は24極なので6 x 4 = 24)

②インサート側の準備
特殊コンタクト(オス)をインサートに挿入します。特殊コンタクトの末端はCIFアダプタに接続する形状となっています。

③接続
オスインサートとCIFアダプタを接続します。
(CIFアダプタはPCB上に実装されている)

実際の装置に使う場合には、オスインサートの位置(パネルカット位置)とCIFアダプタの位置(PCB上の実装位置)をあわせる必要がありますので、設計上の注意が必要です。
なお、CIFアダプタは最大108極のインサートに対応しています。また、小型インサート用やMIXOモジュラーコネクタ用などもラインナップしていますので、ぜひお問い合わせください。

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